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Today is a very good day to die

ブログをKindleで、遺言です

パーソナルデータを世紀単位で保存できるのでしょうか?

ネットがパーソナルデータを世紀単位で保存できる仕組みを提供できれば、ヒトは情報に対して新しい概念を構築するんじゃないか、実現すればヒトはネット上で進化できるんじゃない? って想像しました。

まず、話を書くにあって以下の3つを想定していません。

  • 一企業の事業を想定していない
  • 新旧技術の対決を取り上げない(紙か電子書籍か デジタルカメラか銀塩かなど)
  • 専門的知識と技術を知らない

AppleはiPadを発表して電子書籍のプラットフォームを用意しました。iPadを使う広告写真を見ると、Appleは日常のシーンでもっとインターネットを提案しているように僕は感じました。生活のタスクをもっとオンラインへの提案です。

一方、対抗馬?!のAmazonはKindle向け自費出版サービスを米国外に拡大すると発表しました。GoogleもOSやブラウザ、スマートフォンなど次々と統合環境を提供しています。

僕はApple, Google, Amazonの100年後を予測できません。存続しているかもしれない、これらを廃業へ追い込む企業が現れるかもしれない。それでも、アイデアやインフラ、プラットフォームは姿形を変えて残っていくと想像します。

自分のブログをKindleから自費出版

KindleでなくてOKです。自分のブログ(ブログでなくてもOK)、アウトプットしたテキストを自費出版できるようになるでしょうか? その保存期間は? 自費出版が浮かんだのは、死んだ後を想像したから。文章を残したいと願う人はいるかもしれない。自分の子供や孫、その後の子孫へ、自分の思考と言葉、表現を残したい。伝えたいと願う気持ち。僕はブログを自費出版して後世に残したいと考えていない。でも、願う気持ちを否定しません。むしろ気持ちはますます強くなるんじゃないかな。

自費出版を拡張させて自分の死後を想像した時、身の回りの整理と処分を誰かにお願いしなければなりません。妻か子供か親族か、第三者か。通帳とクレジットカードは必要最小限で常時稼働中。だから手続きは円滑に進むと思う。今後も住居を頻繁に変えなければ、謄本を取り寄せる手間は少ない。

ただ、デジタルデータとインターネット関係のデータはやっかい。ドメインやファイルサーバへアクセスできない。まぁ、死んだら些末な事を含め何も気にしなくてよいし、できないからどうでもいい。でも、これもまたドメインを墓石としてずっと所有して欲しいと願う人がいるかもしれない。

そうやって身の回りを眺めると、勝手に残る物(食器, 洋服, 趣味…..)と残したい物に分けられます。前者はアクセスフリーだから、誰かが整理して保存したり処分するでしょう。後者は残らない可能性が高い。意思表示や具体的な指示を残さないと残せません。例えば、写真をプリントすれば100年ぐらいは残せるかもしれない。光学メディアも100年程度かな。1,000年後の人へ写真を残したいと期待したら?

パーソナルデータをネットへ保存して検索してもらう

絵, 文字, 石, 紙, 印刷, 写真…..。数千年前から人は記録を残してきました。当時の最先端技術を使って残し、あるいは芸術として残す。記録と表現は人の思考と言葉を伝えてきた。日本人は平安時代の小説を読める。偉業だし、すごくステキだと思う。

では、1,000-2,000年後まで今の時代の記録を残すとしたら? それが検索できればよい。しかも公式文章だけでなく市井の人の思考と言葉、表現を検索できればなおよいです。

記録と検索に必要な要素は何だろう。適切な要素を抽出してリストできないのでもどかしいです。経験からイメージするとしたら、巨大な図書館でしょうか。分類学の古典から最先端の手法を活用して保存されるような感じです。

情報は変わらない

検索エンジンを使って検索すると、情報の鮮度を気にしている自分を認識します。タイムスタンプが新しい情報が正確であるような錯覚。検索する分野にもよりますが、専門知識を除けば鮮度を気にしてしまています。それが自分の感覚です。

情報は変わりません。一度、アウトプットされた情報はユニークです(のはず?!)。更新されて内容がすべて書き換えられれば、それは別のユニークだと思います。

現在のインターネットと検索エンジンだと、情報の認識を進化させるとなるとアクセスするヒトに依存しています。優秀な方々はすでに情報の認識を書き換えられていると推察しますが、僕はまだまだです。

パーソナルデータを世紀単位で保存できる動作環境を実現しようとすれば、エネルギーや技術の問題、ビジネスの問題に直面します。さらに、まったく新しい検索技術の構築も必要かもしれません。ただ、それがいつかわからないけれど、実現に近づければ、アクセスするヒトに依存したネットではなく、ネットが進化を促してくれるような存在になるんじゃないか、と期待しています。

って、ネットを構築するのは誰か、という質問を答えられないと本末転倒ですね笑)